直前になりビビりだすMasii。
《ドタキャンする前に、一度探りのメールを入れてみるか!》
ガラケーをポチポチと打ち、Masiiは長野のミカにメールを送ってみるのだった。
『ちなみに、お店って知り合いかなにかの店ですか?
ぼったくられたり、裏から怖い人が出てきたりしないですよね~?笑』
探りどころかストレートに聞いていた。
「あはは☆普通のチェーン店ですよ~
Masiiさんまさかビビってます!?笑
安くて美味しいんで毎回そこで飲むんです!
サイトで会うの初めてですか~?」
完全に主導権を取られることになってしまった。
しかし疑心暗鬼の心は少し和らいだ。
『ビ、ビ、ビビってね~し!
知り合いの店だったら粗相のないようにしたいし、
俺って喧嘩っ早いから強面の人が出てきたら間違って手を出さないように確認しただけですよ~。』
ガキのような思考だった。
「ふ~ん。そうなんだ~笑」
『そ、そうに決まってますやん!!!』
なんとなく遊ばれ始めたが、とりあえずは安全そうなので待ち合わせに向かうこととなった。
電車を乗り継ぎ、新宿歌舞伎町のドンキ前に到着した。
待ち合わせの時間5分前に到着し、ドン・キホーテに背を向け長野のミカを待つ。
辺りを見回すと様々な職業や人種の人たちが行きかい、世界でも有数な人口密集地帯ということもあり、Masiiは圧倒されていた。
《ドキドキ。ドキドキ。》
《や、ヤバい。緊張がMAXだ。
可愛い子も多いが、居酒屋やホストのキャッチも多い。
長野のミカはキャッチにつかまっていないだろうか?》
そんなときに、長野のミカからメールが届いた。
「Masiiさんごめんなさい~
偶然知り合いと会っちゃって、今そっちに向かってます~
Masiiさんはもう着いてます?」
『そうだったんですね。
僕はいま着いたばかりですよ~
のんびりで構いませんよ~』
「ごめんなさい。
いま急いで向かってます!
知り合いと一緒に☆」
《んん!?!?!?
知り合いと!?
まさか怖いお兄さんか!?》
Masiiは一気に想像が悪い方に膨らみ、緊張で身震いしていた。
《ヤバい、ヤバすぎる。
これはどうするべきか。
いまさらだが逃げるか?》
そんなことをしていると・・・
「Masiiさんですよね?」
長野のミカが知人と一緒に現れてしまった…。
コメント