Masiiは焦った。
バランスの悪いデンモクを両手で抑え話しかけた。
『ほ、保育士リサの歌が聴きたいなぁ…、普段は何を歌うの?』
「ん〜、普段は安室ちゃんが好きでよく歌うよ☆」
『よし!Baby Don’t Cryはどう?』
「うん!入れて☆」
ドスケベなサルのMasiiは「入れて」が「挿れて」に聞こえ、股間の上にあるバランスの悪いデンモクに向かってペンでポチポチと安室奈美恵と入力する。
保育士リサは歌い込んでいるようで、結構上手くMasiiのタンバリンも火を吹いた。
『保育士リサって歌上手いね☆』
「Masiiくんのタンバリンが盛り上げてくれてたから☆」
『歌上手いからいつも以上にタンバリンが踊っちゃって、金具が吹っ飛ぶかと思ったよ!』
「アハハ☆」
そんな感じで1時間くらい経った時に、保育士リサから
「ちょっと歌い疲れちゃったから話そっか☆」
『そうだね!色々と聞きたいこともあるし』
「なに〜?聞きたいことって?」
『保育士リサってモテそうじゃん!
サイトで他の人と会ったりしてるのかなぁとか、気になってる人や付き合うかもみたいな人がいるのかなぁとか?』
「え〜?わたしのこと気になってくれてるの〜?♡ どうなんだろ〜
でも今はMasiiくんが気になる♡ なんてね〜笑」
ずきゅ~ん!
ハートを撃ち抜かれた。
この子は上手や。 勝てない。
と思うMasiiだった。
カラオケを出た時にはいつのまにか二人は手を繋いでいた。
「Masiiくん!まだ飲み足りないからうちで飲もうよ☆」
『あんなに飲んだのに!?
でも保育士リサの家行ってみたいかも☆
寝ちゃったらごめん。』
「いいよ!ベッド使ってね!」
なんか酔った勢いで言ってしまったけど、美人局などなにも気にしなくなっていた。
下北沢から小田急線に乗り4駅で到着。
駅からは徒歩10分程度の距離だが、途中コンビニに寄り数本のお酒とお菓子を買って保育士リサの家に向かう。
その間、ずっと手を繋いでいた。
保育士リサ宅に到着した。
「狭いけど入って〜」
『お邪魔しま〜す☆ホントだ〜せま〜い笑』
「も〜笑」
物は多いがそれなりに整理されていて、女の子らしい部屋だった。
甘い匂いが漂い心地よい気分になっていた。
ここでMasiiの将来にとって貴重な体験をすることとなる。
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