翌日、バイトは休みで朝からコンビニへ行きゲーム三昧。
家でグータラとしていたが、やはりサイトが気になる。
今度はハッピーメールのプロフィール検索から相手を探してみることにした。
『年齢は18歳〜20代半ばで…』
『東京と千葉の西側なら行動範囲かな~』
『既婚は無理だし、喫煙者は歯が汚いからチューするとなると気になっちゃうから禁煙〜っと!』
まだ一度も会っていないのに妄想が暴走し、キスを意識しているMasiiであった。
『これでよし!』
『検索ポチッと!』
画像がたくさん出てくるが、どれも業者に見えて仕方がない。
『今度はちゃんと写メを見て選ばないとなぁ』
前回、【ゴリ女】で失敗しているMasiiというおサルさんは、さすがに学んでいた。
検索結果をスクロールしていると、ぼやけた画像だったがサイトに不慣れな感じの印象を受ける女性が目に留まり、Masiiはおもむろにメールをしていた。
『はじめまして、Masiiといいます。
真剣な出会いを探していて、気になってしまいメールいたしました。
よかったら仲良くして下さい(^-^)』
誠実さと謙虚さをアピールしたメールだ!
我ながらにやるなとMasiiは思っていた。
数時間後、メールを確認すると先ほどの女性から返事が返ってきていた。
【保育士リサ】
保育士リサ「はじめまして、メールありがとうございます☆
サイト始めたばかりで使い方すら分かりませんが、仲良くしてください♡
Masiiさんは出会い系サイトのベテランさんですか?笑」
なんともノリの良さそうなメールが来て、Masiiのテンションも上がってき。
『お返事ありがとうございます(^^)
こちらこそぜひ仲良くしてください!
初心者ですが、ハッピーメールでの経験値はいろいろあってベテランって感じです。笑』
などと他愛のない会話から身の上話まで、色々な話をしていくうちに家が割と近いということがわかり、翌日にはすんなりと近々会うという約束を取り付けることができた。
ただ、Masiiは警戒をしていた。
なんせ初回が初回だけあってトラウマが蘇ってくる。
『おかしい。おかしいぞ。』
『順調すぎる。嵐の前の静けさなのか。』
『・・・。』
『でもやっぱり楽しみだなぁ♡』
やはり単純な男だった。
保育士のリサは世田谷区の経堂で一人暮らしをしていて、三軒茶屋に住んでいるMasiiとしては近所の話題などで話は尽きず、会うのにも好都合だった。
そして、すんなりと下北沢で会うことが決まった。
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