この戦いは長い戦いになるのだろうか…。
ラウンド間のインターバルのように次のラウンドへ少し体力を温存する。
よし!行くぞ!
『ゴリ女さんって彼氏はどれくらいいらっしゃらないんですか?』
一歩先行く攻めの一手をお見舞いしてやる!
そんな気分で突っ込んだ話を振ってみた。
ゴリ女「その話はしたくないです。なんとなく察して下さい…。」
ごぉ~~~~~~ん。
どこか頭の中でお寺の鐘が鳴ったようだった。
分かってました…。
分かってて言ったんです…。
攻めたっていうより特攻隊の気持ちでぶつかっていきました。
見事に撃沈です。
そしてMasiiはゴリ女に告げた。
『ごめんなさい。一通だけメール送っていいですか?』
ゴリ女「どうぞ…。」
Masiiは友達にメールを送った。
するとすぐにMasiiの電話が鳴った。
『ちょっと電話が。出ても平気ですか?』
ゴリ女「どうぞ…。」
Masiiは席を立ち少し離れた場所に移動し、ゴリ女に聞こえるくらいの声で話し始めた。
『どうしたん急に〜。え〜!?先輩から!?』
『今じゃないとダメなん?本気で言ってんの〜?まぁいつものことだけど〜。』
『出先で人と会ってるんだよね〜。マジかぁ。分かった〜。また連絡する。』
ゴリ女「大丈夫ですか?」
『いや、大丈夫というか大丈夫じゃないというか…。』
『めっちゃお世話になってる先輩に呼び出されて、その先輩は呼び出しが急でタイミング悪く呼び出し食らっちゃったんすよね。』
『ホント申し訳ないんですけど、次回ご飯ご馳走するんでまた日を改めてお会いするってことでも平気ですか?』
もちろん全部ウソ。
(分かってます。サイテー野郎です…)
友達に「3コールだけ鳴らして」ってメールをし、その電話で演技をしてこの場を切り抜けるようにしたのです。
ゴリ女「そうでしたか。大変ですね。わかりました…。」
ゴリ女は何かを察したらしく半分以上残っているカフェオレを手に取りカウンターに戻した。
どこかしら寂しそうな後ろ姿を見て、申し訳なさと不甲斐なさを感じながら店を後にした。
Masiiはゴリ女に深々とお辞儀をし、後ろを振り返ることなく改札をくぐり電車に乗った。
1ラウンド完全KO負けという試合内容だった。
その後、なぜか約1ヶ月に渡って毎週のようにゴリ女からご飯やデートの誘いを受けトラウマにかかり、その後3ヶ月間ハッピーメールを開くことはなかった。
(Masiiのこと案外気に入ってくれていたのか?)
ゴリ女が最初に会った男と会うことが出来たら、お互いの健闘を讃えあい美味しいお酒を飲むことができただろう。
ゴリ女と出会ったサイト↓
おすすめサイト
コメント