《ヤバい、ヤバすぎる。
これはどうするべきか。
いまならまだ逃げられるかも…。》
そうこうしているうちに長野のミカが現れた。
「Masiiさんですよね?」
長野のミカが知人と一緒に現れた…。
知人と言っていたが、まさかの老人!?
長野のミカからしたらお父さん以上、下手したらお爺ちゃんくらい歳が離れているように見える。
若作りしていて、LAのキャップを被りB-BOY系のファッションを着こなしていた。
後々聞いたところ、新宿ではそこそこ顔が広く、若い人の悩みを聞いたり今流行りの情報を収集してるのだとか。
『こ、こんにちは〜。』
「Masiiさんおまたせ〜
偶然会ったしせっかくだから連れてきちゃった!笑
おじさんです!笑」
長野のミカはこのおじさんの名前を知らないらしく、普段から【おじさん】と呼んでいるらしい。
〈こんにちは〜!
これから美味しいものでも食べに行くんだって〜?
ミカちゃんから聞いたよ〜
羨ましいなぁ~。
おじさんは最近夜の方はめっきりでよ〜〉
《!?!?!?》
いきなり話題が下ネタへ急カーブした。
『そ、そうなんですね…。
長野のミカさんとはどんな知り合いですか?』
〈ん〜。どんなかぁ〜
運命の相手かな?
ブシュァッハッハ〜☆〉
《笑い方が汚いしツバ飛ばしやがった…。》
〈ジョーダン、ジョーダン!
この子が夜中に歌舞伎町を歩いてたんで、心配になって声かけて駅まで送っていったんだよ。
歌舞伎町って危ないからね〜〉
《冗談なのは百も承知だし、どう考えてもあんたの方が不審者だよ…。》
『そういう経緯だったんですね…。』
〈その後何回か会って、おじさんミカちゃんにラーメン奢ってもらったりもしたんだよ!
ブシュァッハッハ〜☆〉
「おじさんまたツバ飛んだ〜。も~。汚い〜!キャハハ~笑」
〈この歳の癖はもう治らん!
ブシュァッハッハ〜☆〉
〈おっ!?もうこんな時間かぁ~
おじさん人と待ち合わせしててな!
これから麻雀で忙しいんだよぉ。〉
〈あんちゃんたちも性病に気をつけてな〜
ブシュァッハッハ〜☆〉
という言葉を残し、おじさんは思いのほかすんなり帰っていった。
「おじさん最近は池袋にも行ってるんだって〜
インパクトあったでしょ?笑」
『う、うん。ありすぎる…。
長野のミカの知り合いってああいう感じの人が多いの?』
「あの人だけだよ〜
あっ!?でもゲイバーの友達は多いかも!」
『た、楽しそうだね〜
こ、今度連れて行ってもらおうかな~…。』
ツワモノの周りにはツワモノが集まることを知ったMasiiだった。
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