Masiiは心の中でガッツポーズをとっていた。
少し歩くとすぐに居酒屋に到着し、誘導されるまま個室に入る。
出会い系サイトであった場合、やはり個室がおすすめである。
なぜかというと、やはり女性も出会い系サイトで知り合ったことを周りに知られたくはなく、それは見知らぬ隣の客や店員にもである。
あと、これは男の願望が大多数なのだが、周りを気にせずボディタッチや『ア〜ン♡』ができる。笑
Masiiはもちろんそれも狙っていた。
『暑いね〜』
「暑いですね〜」
『ビールいっちゃいます?』
「ん〜普段は甘いのしか飲まないけど、明日休みだしいっちゃおうかな♡」
『そうこなくっちゃ!生中2つで!』
『イカの一夜干しと〜、あとは保育士のリサが適当に頼んで!』
「イカの一夜干しってオッサンじゃん! まだ20代前半だよね〜?笑」
『そうだけど、お腹はオッサンになりかけてるよ。』
「どれ〜?」
ツンツン。
「プニプニやん!笑」
などと、二人は酒も入っていないのにテンションは高く盛り上がっていた。
その間、店員は無表情で二人を眺めていた。
『カンパーイ☆』
「カンパーイ☆」
二人はビアグラスをコツンと当て、保育士のリサは3分の1、Masiiは半分飲んだ。
暑かったためか喉が渇きお酒が進む。
年齢は保育士のリサが一つ歳上で、トークもリードし料理の取り分けも手際よくおこなってくれた。
『なんかお姉さんだね〜。手際よくて気も使えるし可愛いし〜♡』
「お世辞言い慣れてるな!全然だよ〜」
「家じゃほとんど料理しないし。学生時代に半年だけ飲食店で働いてたから取り分けと盛り付けは得意だけど!」
『盛り付けの際に落としたトマトを拾うのも早かったしね!笑』
「見られてたか〜笑」
トークもいい感じで盛り上がりお酒も進んで1時間近く経った頃に、保育士リサがトイレに立った。
数分して戻ってきた時にMasiiは違和感を感じた。
保育士リサの色気が増してるように感じた。
『あれ?何か雰囲気変わった?』
「そう?グロス塗っただけだけど〜」
『なんかちょっと色っぽくなったって思った』
「またまた〜」
実際に雰囲気は変わっていた。
あとで気づいたが、シャツの胸元のボタンが一つ外されていて、香水もついていたようだった。
お酒のせいかダルいような話し方になったり、とろんとした目で見つめられたりと、徐々に色気が増してきていた。
Masiiはゴクリと生唾を飲み込むのであった。
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